'*★ 哀しい表彰台 ★*'
ブラジルGP(2008年11月2日F1最終戦)。
こんなに哀しい表彰台って初めてみました。1位マッサ(フェラーリ)、2位アロンソ(ルノー)、3位キミ(フェラーリ)。雨の中、完璧なレースをした3人なのに....
このレースは、フェラーリのマッサと、マクラーレンのハミルトンの2008年のワールドチャンピオンをかけた今年最後のレースでした。
順当にいけば、リードしているハミルトンが勝つと思われていましたが、もし、マッサが優勝してハミルトンが6位以下なら、マッサがワールドチャンピオンになります。
舞台はマッサのホームグランプリのブラジル。誰もがマッサの優勝を願っています。そして期待がかかると強くなる単純なマッサ。予選ではポールポジション(予選1位)。
レースも順調に1位をキープするマッサ。ハミルトンも5位につけていました。ところが、最後の数周で雨が。6位に落ちたハミルトン。
誰もがマッサの優勝とワールドチャンピオンを意識し始めました。そして、マッサのゴール。湧くブラジル観衆。
ところが、なんと最終コーナーで、ハミルトンがトヨタのグロックを抜いて順位を上げたのです。
マッサのブラジルGP優勝、でもワールドチャンピョンはハミルトンに。しかも1点差でマッサはワールドチャンピョンを逃したのでした。
マッサ、車を下りて泣いてました。
2位のアロンソはハミルトンを嫌ってマッサを応援すると公言してたので笑顔はなし、3位のキミもフェラーリ、そして優勝したマッサと共に表彰台に上がったエンジニアもフェラーリ。トロフィーを渡すのはマッサと同じブラジル人。どんどん雲が厚くなり、どんより曇って降り出した雨。あっけにとられる観衆.....
レース後の表彰台インタビューでは、気丈に「これがレース。負け方も勝ち方も学んだ。みんな頑張った。みんなを誇りに思う」と語ったマッサ。今年の勝つと思われたレースで、エンジンが故障したり、ピットストップでミスがあったりしたのに、そのことを責めなかったマッサ。こちらも涙が出そうになりました。
マッサは、チームメートのキミも強いので、ワールドチャンピョンのチャンスが毎年くるとは限らないドライバー。今年、調子の悪かったアロンソも来年は復活するだろうし。
でも、これをバネに、さらに強くなって、来年もタイトル争いをして欲しい、と願うのは私だけではないはずです。
感動をありがとう、と素直に言いたいですね。
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