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..*..*.. 2005 Jun 13, Mon ..*..*..

'*★ 米国F1テレビ観戦事情 ★*'


2002年、2003年、2004年とインディアナポリスへ行ってF1アメリカGPを観戦しましたが、今年は家でテレビを見ることにしました。さて、今日はアメリカのF1テレビ観戦事情について書いてみたいと思います。

F1はヨーロッパ中心なので、ここカリフォルニアで現地放映時間で見るためには朝の3時とか4時くらいに起きなくてはなりません。(今年はまだ一度も起きられなくて再放送で見ています)。でも、カナダGPとアメリカGPは朝の10時に見ることができます。

うちは、ケーブルテレビのSpeed TV(スピードチャンネル)を入れています。この番組は、1年中車のレースばかりを放送しています。F1も、レース前の予選(土曜)やフリープラクティス(金曜と土曜)も見ることができ、毎回見ています。

でも、面倒くさかったのは昨日のカナダGP(2005/6/12)。昼間に見られる時間帯だからか、アメリカ大陸で開催されるためか、フリープラクティスと予選はいつも通りSpeed TVで放映されたものの、本戦は米3大ネットワーク(Broadcast networks)のCBSで放映されました。日本で言えば地上波にあたるものですよね。

ただでさえ、F1はレースが毎回違う国で開催されるため、時間に気をつけなくちゃいけないんだけど、Speed TVでは「CBSで○○時から放映します」なんて言ってくれないので、時間もチャンネルも自分で調べなくてはなりません。(言ってるかもしれないけど、せいぜい1度)。こういうところ、アメリカ人は昔からそうなので、慣れていて見逃すことなんてないんでしょうね。

ちなみに今週末(2005/6/19)のアメリカGPはアメリカで開催されるのに、米3大ネットワークでは放映されず、Speed TVでやります。バスケットやナスカーとぶつかるため、視聴率がとれないためでしょうか。

日本で言えば、Speed TVはスカパー(スカイパーフェクト、フジ721)、CBSはフジ(地上波)と言えると思うのですが、日本では地上波で放映しても、必ずスカパーでも放映されますよね。また、スカパーだとグランプリの間中コマーシャルなしだけど、Speed TVではコマーシャルが入ってしまいます。この点は、日本の方が断然いいです。

日本の地上波はよく知らないけど、今回のCBSで放映されたカナダGPは、笑えるものがありました。説明は初心者に向けてるので知ってることばかりだし、説明するために、画面に汚いペンで線を引くんだけど、すぐに次の場面に移るので、線をひいたとこや円を描いたとこが、間抜けに見えました。

Speed TVに比べても、コマーシャルが長過ぎたことには怒りが爆発しそうになりました。それに最後に表彰台の3人のインタビューは放映されなかったし(泣)。特に、2位だったミハエル・シューマッハがが1位のライコネンを追いつめているときに、周回遅れの車が間に入ってしまったことなどをどうコメントするのか聞きたかったのにー。

Speed TVでは、その点はとてもよく、見ている私たちが知りたいことを話してくれると思います。ゴシップ的なことはあまり話しません。とは言え、ゴシップ的なことは知っているので、テレビでわざわざ話してもらう必要はありませんが。これは、こちらの解説者は現地にはいなくてスタジオでの解説となるため、パドックの噂などが入ってこないためだと思います。

日本の放映と違うところは、日本は川井さんたちが解説者に徹しているのに対して、こっち(Speed TV)の解説者(Bob Varsha, David Hobbs, Steve Matchet)は観戦者としても楽しんでいる印象を受けます。アメリカ人だなぁ、と思うのは、クラッシュとか何かアクシデントが起こってしまったとき、川井さんたちは悲痛な声をあげるのに対して、けが人がいないとわかると、この3人はいかにも楽しそうに笑ってます。

あと、日本だと川井さんの解説に今宮さんがかぶったり、1つ1つの解説がすごく長い印象があるのですが、こっちだとみんな手短かで、しゃべっていない時間もあり、何か起こったときにはすぐに名前を出して解説してくれるのがいいです。そういえば、今回のCBSでは、モントーヤが違反で審議に入ったとき、画面下に「Car number 10 が審議中」っていうときに、図入りでなんか別の解説をしてて、カーナンバー10が誰なのかなかなか言ってくれませんでした。こういうときはすぐに言ってほしいものです。

川井さんのピット戦略の解説は、こっちでは誰からも聞けないので貴重です。あんなにきちんと調べて解説してくれるのって日本くらいじゃないのかなあ。それに、現地解説の川井さんや今宮さんはF1をこよなく愛しているという印象を受けるせいか、しゃべりが長くて大切なところですぐに説明してもらえなくても(汗)、許せてしまうとこがあるような気がしませんか。

アメリカではF1は他のオートスポーツに比べてそれほど盛んではないのですが、Speed TVの3人は、本当にオートレースやF1をよく知ったプロフェッショナルだと思います。観戦者として楽しんでいるという印象を受ける割には、視聴者が何を知りたいのかを察知して、即座に対応してくれます。

情報元が違うせいか、日本ではまったく話題にしていない内容もときどき話してくれます。○○チームは今回○○を投入してきた、などの事前の情報が主です。その点、CBSでは全くそういう方面には触れてなくて残念でした。

ちなみに、映像は、現地のテレビ局が担当するそうで、日本でもアメリカでも同じ映像です。その国のドライバーを優先するところがあり、たとえばイギリスならイギリス人ドライバー、ドイツならドイツ人ドライバーにスポットをあてる傾向がありますよね。日本だと、もちろん、佐藤琢磨とホンダとトヨタですね。

F1にはアメリカ人ドライバーがいないのですが、今回、レッドブルから3人目のドライバーとして金曜日のフリープラクティスで、アメリカ人のScott Speedが12年ぶりに走りました。そのことで、アメリカ人も少し沸き立ったようです。来週のアメリカGPでも金曜日にScott Speedが走るので、注目したいと思います。

アメリカ人ドライバーがいなくてF1は盛んではないのに、アメリカGPはものすごい集客力で収益をあげているそうです。アメリカ人ドライバーがいれば、もっともっとみんな熱狂的になるのではないか、と、CBSの解説者も何度も取り上げていました。


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