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..*..*.. 2005 Mar 01, Tue ..*..*..

'*★ F1 2005年レギュレーション ★*'


今年も3月6日オーストラリアGPを皮切りにF1が始まります。今年の主なレギュレーション(ルール)の変更点を書き留めておきたいと思います。

私は2002年からF1を見ているので、最初はこの変更にぎょっとしました。が、「最近のF1は面白くなくなった」と言っている古くからのF1ファンには面白くなる一面があるようです。

ここ数年の主な変更理由は「コスト削減」「安全性」「F1をおもしろくする」です。F1は最低20人の登録ドライバーがいないと規約によりテレビ放送ができません。ここ数年、プライベートチームが資金不足からつぶれてしまって、20人ぎりぎりのレースとなっています。そして毎年つぶれる可能性のあるチームが出ているため、コストの問題は深刻です。安全面は、もちろん、ドライバーが死なないためです。

【予選方式】
土曜の午後に予選1回め、日曜午前に予選2回めを行い、2回の予選の合計タイムで、日曜の午後の決勝のグリッド(スタート順)が決まる---昨年は1回めの予選で2回めの順番を決め、2回めの予選のみで決勝のグリッドが決まっていた。

【タイヤ】
各ドライバーは、使うタイヤの決定は土曜の午前8時まで。予選、決勝を通してタイヤの使用は1セットのみ。つまり、金曜のフリー走行で走っただけでタイヤの決定しなくてはならず、ドライバーのタイヤ選択能力が大きくひびく。雨のときはまた別のルールあり。

【レース中のタイヤ交換】
予選、決勝を通してタイヤの使用は1セットのみ許可されているのでレース中のタイヤ交換は不可。パンクやダメージのタイヤ交換は可能だけど、燃料給油と同時に行ってはいけない。

タイヤの交換って約5秒でできるので、昨年までは給油(約7秒以上)している間にタイヤ交換できました。レース中に無理な走りやミスでタイヤを酷使しても、そのタイヤを換えてしまうことができたのです。今回のレギュレーションによって、各ドライバーはタイヤを大切に扱うと同時にタイヤの性能を最大限に引き出さなくてはならず、つまり、ドライバーのタイヤのマネージメント能力が問われるそう。

ちなみに、94年までは給油がなかったので、どのドライバーもタイヤマネージメントは上手だったそうです。当時のドライバーはほとんどいなくなってるので、今年は何が起こるか?ここらへんが、旧F1ファンを刺激するようです。

【エンジン】
2レース(グランプリ)で1エンジンを使用。予選でエンジン交換を行ったら決勝グリッド(スタート順)10番手後退、予選後のエンジン交換はグリッド最後尾。ただし、エンジントラブルによりレースを完走できなかった場合は、次のレースではペナルティを受けることなくエンジン交換が可能。(完走した場合は、2レースでまったく同じエンジンを使わなくてはならない)

以前はグランプリの3日間で、走るごとにエンジンを換えることもできました。エンジンは新しければ新しいほど壊れる確率も減るので、お金のあるチームがエンジンをたくさん作って勝率をあげられました。それが、去年から、1レースで1エンジンの使用となり、今年は2レースで1エンジン。でもコストは大きく削減できます。

エンジンメーカーは、エンジンの耐久性を今まで以上に考慮しなくちゃならなくなります。素人目(私)にみると、佐藤琢磨のいるホンダのエンジンって早いけど、壊れやすいイメージなのでちょっと心配。でも、天下のホンダだから大丈夫かな。

【空力】
フロントウイングの高さを50mm引き上げる。リアウイング位置を150mm前方へ移動。ディフューザーの高さを縮小。リアタイヤ前のボディワークの削減。

車を速く走らせるための重要な要素は、エンジンとタイヤ、シャシー、ボディの形状です。特にF1では1秒以内の差で争うことが少なくないため、車の形(ボディの形状)は重要。車にあたる風の流し方とか、摩擦をの減らし方など数秒速くできるだけで、順位が大きく変わってくるのです。

この空力のレギュレーションの変更は、マシンを遅くする(安全性)ためのもの。その規定の中で、少しでも早くするために、エンジニアは昼夜、努力しているわけです。


これらの変更が吉と出るのはどのチームか?!楽しみですね。


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