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..*..*.. 2005 Jun 19, Sun ..*..*..

'*★ F1 2005年US GP(アメリカグランプリ) ★*'


レース当日(6/19)のその瞬間、心臓が凍り付きそうになりました。フォーメーションラップ(レース前に追い抜きなしで1周するウォームアップ走行)で全チームが走り出したときは、ほっと安堵のため息が出ました。が、その1分後、信じられない光景が目に映ったわけです。


.....金曜日(6/17)のフリー走行で、トヨタのラルフ・シューマッハが壁にクラッシュ、同じくトヨタのゾンタも原因不明のスピン。トヨタはミシュランタイヤをはいています。タイヤに問題があるかのように映りました。が、原因ははっきりとはわかりませんでした。

翌日の土曜日(6/18)になってもこの原因は究明できず、予選前のフリー走行では、ミシュランタイヤをはいている7チーム、BARホンダ、ルノー、BMWウィリアムズ、マクラーレンメルセデス、トヨタ、ザウバー、レッドブルは、あきらかにタイヤをいたわる走りで、ちょっと不思議な光景でした。でも、予選は普通に終わりました。

その直後に、ミシュランが「金曜のトヨタの事故の原因は究明できていないけれども、今現在、インディアナポリス(アメリカGP)でのタイヤの安全性は10周までしか保証できない。(グランプリは73周)。今、急遽、インディアナポリス(アメリカGP)で耐えうるスペックのタイヤを空輸している」と発表。

ところが、今年のFIAのレギュレーションでは、予選とグランプリでは同一のタイヤを使わなくてはなりません。「タイヤメーカーのミシュランが危険だと言っているわけなので、今回だけはルールを変更して欲しい」とミシュランとミシュランユーザはFIAに嘆願していました。「認められないのなら安全確保のため、ミシュランユーザはレースをボイコットすることも考えている」と。

私は、それ以降、土曜の午後から、ずっとこの進展を追ってきました。でも、夜になっても解決しません。不安なまま、日曜(レース当日)の朝。なんと、朝になっても、全く解決していなかったのです!

もうどれほどWebをリロードしたでしょうか。なんと、直前になっても何も解決しなかったのです!


.....そして、あの信じられない光景。フォーメーションラップ中にレッドブルのデビッド・クルサードが無線で「走りたい、走りたい」と訴えていました。「どういうことだろう?」と思った瞬間、ミシュランユーザのすべて、つまりBARホンダ、ルノー、BMWウィリアムズ、マクラーレンメルセデス、トヨタ、ザウバー、レッドブルのすべてのドライバーがピットに戻っていったのです。

その後たった6台ではじまったレースは、もうブーイングの連続でした。解説者の3人は「ものをコース上に投げ入れないでください。6人が走行しているのです」と何度も言っていました。たった6台で73周が終わりました。もちろん、つまらないレースでした。だって、フェラーリと下位の2チームのジョーダンとミナルディしか走っていないんですよ。

「今年はインディアナポリスに行かなくてよかった」とも思いました。


.....こんなことが起こらないために、FIA(国際自動車連盟、F1の主催者)は何をしたのでしょうか?

ミシュランとミシュランユーザの嘆願を受けて、FIAが発表したことは、

-問題のターン12/13で自主的に速度を落とす
-厳しいペナルティを承知で予選とは違うタイヤ(ミシュランが空輸したもの)を使う
-ペナルティを承知でタイヤをレース中に交換する

これらを決断するのは各チームであり、FIAは一切関知しない。

各チームがこういった決断をすることはできるかもしれません。でも、ドライバーはどうでしょう?抜かれるのをわかっていて、意図的にターン12と13で速度を落とすことなんてできますか?ドライバーは、ペナルティを受けるのを覚悟で、タイヤ交換したいなんて言えるでしょうか?

レースが始まってしまえば、ドライバーの意見が一番尊重されます。そんな危険な状態の中で、走らせることなんてできないんじゃないかと、私は思います。

同時に、フェラーリとブリジストンが、ミシュラン勢の要求に文句を言うことも理解できます。特に、ブリジストンは、自分たちは安全面を重視したのに、どうしてこんな一方的なミシュランの要求を受け入れることができるのかと思うでしょう。

また、6/6の日記で書いたような、政治的な対立が表面化したことだとも言えると思います。

FIAは、何かするべきだったと私は思います。

ミシュランは、20時間以上前に、自分たちの信頼を落とすかもしれないのに、危険だということを発表したのです。そして対応策を発案したんです。どうして「FIAは一切関知しない」などと投げ捨ててしまえるのでしょうか。

前回(6/13)の日記に書いたように、アメリカではやっとF1人気が戻り始めていました。インディアナポリスに出向いたアメリカの観衆はどれほどがっかりしたでしょう。はっきり言えることは、たった6台のレースを見るために、インディアナポリスに向かった人なんて一人もいないってことです。もちろん、テレビを見ているF1ファンだって、どれほどがっかりしたことでしょうか。

FIAは、もっと大人の対応をするべきだったのではないか、と私は思います。


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