ここでは、卒業する時期は、人によってまちまちです。単位と学部の要求をすべて満たせば終了です。ですから学生は、5月(春学期)、8月(夏)、そして12月(秋学期)のどれかに卒業します。 卒業式は年に1回。つまり、実際に5月に卒業する人、8月と12月の卒業見込みの人が、今回の卒業式に卒業生として参加できるのです。 でも私は、今回卒業できないのなら、卒業式にはでないつもりでした。毎日、糸の上を綱渡りしているようなもので、今回失敗したら、12月に卒業できるなんて確信はなく、だから、誰にも何も言わずにいました。 卒業式が先週の日曜日、実は私が卒業式に参加する、とはっきり決めたのは、その前の木曜日でした。その日、はっきりと卒業できることがわかったからです。 大学の卒業式は、graduation ceremony ですが、大学院生の卒業はこうはよばず、ふつう、大学院生も参加する“卒業式”のことは commencement といいます。 卒業生は、ガウン(gown)と帽子(cap)を身につける伝統的な恰好をし、大学院生の場合はこれにフード(hood)がつきます。帽子の先につける“ふさ”とフードの色は学部によって異なります。 ちなみに私のコンピュータサイエンスは、ゴールド(黄色)でした。 こういった服装は、ヨーロッパ中世の伝統だそうです。 式は外で行われます。 はじまる前にガウンと帽子とフードを身につけ、カードに名前を書いておきます。私は日本の大学の卒業式の準備に髪型や袴で、半日くらいかかっているので、着ている服の上にこういったものをはおるだけでいい卒業式ってなんて簡単なんだろう、と感動してしまいました。 式の行われる場所までの道に卒業生の両親や友達が集まり、私たちはそこを通って(屋外に用意されている)式場に向かいます。 このとき、帽子のさきの房は左前にたらし、卒業式が終わると右前に移動させます。 日本の卒業式と同じのような式次第で式は進みます。 一通りの人の言葉が終わったあとで、学部ごとにカードを持って舞台に向かいます。そのカードを舞台に上がる直前に渡し、マイクを通してそれぞれの名前を読み上げてくれます。 そして、舞台には大学や大学院の上の方が待っていて、私たちひとりひとりと握手をします。 私は、私のアドバイザーのDr. Mumperのところへ金曜日に卒業の報告に行っていて、そのときに「自分は右側で握手するから右側に並ぶように(^^)」と言われていたので、予定どおり、右側に並んで Dr. Mumper に握手してもらいました。 全員の名前を読み上げている間、私は、改めて「もう、あの過酷な勉強をしなくていいんだ!」と思うと嬉しくて涙が出そうになりました。そのあと、周りの人に「おめでとう」と言われるたびに、それまでの勉強の苦痛がよみがえり、それが完全に終わった喜びでいっぱいになり、やっぱりこれは一生に何度も経験できない喜びなんだなぁ、、と改めて感じました。 そのあとは、どうしてもお話したかった教授と一緒に写真を撮ってもらい、友達に会って写真を撮ったり、そうそう、学校内で作成するビデオに載せるからとインタビューされたりしました。 .....ところで、何か気がついたことがありませんか?.....そうです、参加者の確認等は全くしないんです。案内状を見せる必要もないし、誰かに名前を伝える必要もありません.....ガウンや帽子は誰でも買えます.....と言うことは、そう卒業生じゃなくても、たとえばあなたが、ガウンや帽子を買って、カードに名前を書けば、舞台にも上がれるし、周りからおめでとうと言ってもらえるんです(^^) |
* カウンタの準備も整いました。日記を読んでくださる方を中心にしたいので、表紙からははずしましたが、きりのいい番号をとった方はどんどんメールくださいね。もうちょっと落ち着いたら、記念品を用意するかも(^^;しれません。 |