ここへ来てから4回目の引越し。今回の引越しは今までと違って、4年間住んでいたここ、ニューパルツの人たちにお別れするときでもありました。5月31日のことです。 今までの引越しは、一日で荷物をまとめていましたが、今回は4日間。だけど、それでも足りないくらいでした。その間に、できるだけ多くの人にお別れしたからです。 遊びに来ていた母たちを見送った次の日の木曜日には、まだ学校に提出しなくちゃいけない書類などが残っていたので、あちこち動き回ったあと、夕方から片づけ。英語では Packing(パッキング)と言います。 その日の夜、友人に電話。全部で15人くらい。いない人には、留守電にメッセージを残しました。 そして最後に「会いたい」と言ってくれた人には、会う日を約束をしました。 会ってくれる人にはニューパルツで会うことにしてもらったので、パッキングの合間に約束の場所へ行くので、手間や時間はかかりません。 アメリカでは、人にプレゼントなどをあげるときには、たいてい、きれいな包装紙やリボンを買ってきて自分でつつみます。英語では Wrapping(ラッピング)と言います。 親しい人には最初から渡すものを準備していましたが、急に会うことになった人たちにも、前から準備していたハンカチをつつみました。(日本でも、会社をやめるときにはハンカチをあげるでしょう?) じめじめした別れにはならなかったと思います。それよりも、みんな、私のこれからについて聞いてくれて、私もそういう話に熱中しました。そして応援してくれました。 私の持っていった品を、思いのほか喜んでくれて嬉しかったです。 「また遊びに来るから...」。そうは言っても、現実には、半分くらいの人とは、これで最後になってしまう可能性があります。そう思ったら悲しくなりました。 ベビーシッターをしていたエミリーの言葉にはぐっときました。 「Keiko、6月のピアノコンサートに出るから、戻ってきてくれる?」 「エミリー、カリフォルニアは遠いのよ...」と言いかけて、エミリーに遠くに行っちゃうイメージを植えつけたくない、と思い、 「6月はだめ。私、やることがいっぱいあるから。引越しってたいへんだってわかるでしょう?私は仕事も探さなくちゃいけないの。だから6月は絶対無理。ごめんね」 一番最後のお別れが終わったのは午後10時。ものすごい雷の中、車を走らせました。私は雷ってこわくありません。空全体が、花火よりもきれいに光っていました。 |