留学日記(97年5月)

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5月18日(日) 晴れ
帰国のこと

私の待ちにまった帰国もいよいよ1週間を切り、今週の木曜日となりました\(^^@)/。3年前にここに来てから、これで3度目の帰国になります。思えば毎年、「今年は帰らない」と言っておいて(^^;帰っていました。

1年目が終わった夏、私は夏のコースをとっていなかったのですが帰らないつもりでした。あの年、私の英語力アップのために個人指導をしてくださると約束してくださった先生が6月にお亡くなりになったのです。先生が貸してくださったグラマーの分厚い本がいつまでも手元に残ってしまったのを覚えています。

2年めは9月からは本格的にメジャーのコースがとれるんだと希望に満ちていました。そして今度は疲れきっています(^^;。実は今回は今までになくつらく厳しい学期でした。だからその分、日本に帰れることの嬉しさは今までの何倍もあります。また今回は3ヶ月で久しぶりにアルバイトができるという期待もあります。

飛行機には約14時間乗ります。最初はUA(ユナイテッド)、次はNW(ノースウェスト)、そして今回はANAです。旅客機にはマイレッジプラスというシステムがあり、ちゃんと計画的に1つのエアラインを使えば得点を増やして、1、2回はただの旅行ができるのに、私はいつも一番安いのを選ぶのでマイレッジはバラバラなまま(^^;。飛行機に乗るといつも離陸の時に眠くなってしまうので最初の機内放送が聞けず、食事の時間とか映画の種類はいつもわからないまま(^^;。でも飛行機の中は好きです。座っているだけで眠りたいときに眠れるし、本を読めるし、映画も見れるし、お腹がすくと食事が出てくるし、お菓子もでる。ただ一つ嫌なのは、スーツケースのこと。私はいつもスーツケースが間違って別の国に行ってしまったらどうしよう、、と心配してしまいます。だから飛行機を降りてスーツケースを待つ間、胸がドキドキしています。

昨年の帰国の時、面白いことに気がつきました。私はまずマンハッタンに出てからJFKという飛行場に行くのですが、昨年は友人が安く行けるコースを教えてくれました。知らない道だし時間のこともあるので、そのコースで行くか迷っていたのですが、頑張って行って見ることにしました。15ドル(1500円)得しました。そして日本では、おととしは父が迎えにきてくれたのですが去年は電車で帰ることになっていました。税関を出たとたん、私は気力がなくなるのを感じました。そして1900円かけて宅急便でスーツケースを送ることにしました。

ニューヨークではあんなに「やってみよう」という気があった理由は何だったんだろう?と不思議になり、その理由を考えてみました。そしてニューヨークでは重いスーツケースを持っていても誰かしら手伝ってくれることに気がつきました。考えてみればマンハッタンでは合計6人の人がスーツケースを運ぶのを手伝ってくれました。(もちろん警戒はしてますが)。また目が合うと「頑張れ」と言うようににっこり笑ってくれる人がたくさんいます。でも日本では皆、目をそらします。そしてスーツケースは送ることにしたにも関わらず、まだ重いリュックを持っていたため、乗換では邪魔な目で見られ、網棚にのせる時に手伝ってくれようとした人なんて一人もいませんでした。私はこの時、日本から旅行するときに宅急便屋が繁盛する理由がわかった気がしました。悪気はないのでしょうけど「冷たい目」や「気楽に手伝ってくれない」ということが宅急便屋をもうけさせている...一つ発見した気分でした(^^)。と同時に、無意識のうちに手伝ってもらえることを期待している自分にもむなしいものを感じました(^^;。




5月17日(土) 曇り のち 雨 & 風
Tree City U.S.A

私は昨日まで試験でした。試験中は他のことをできない気分になります。でもそれから逃れるためにちょっとしたいろんなことをします。私の友達は試験が終わると部屋がきれいに片付いているそうです。また試験中には冷蔵庫をあける回数が増えるそうです。私の場合は家の中を歩き回る回数がぐっと増えます。

さて、今の季節はここでは植物の植え替えの時期です。私の感じではアメリカ人やヨーロッパ人は特に家の外観に気を配るような気がします。花の咲く季節はいろんな花が植え替えられます。オーナーのダグも今、いろんなものを植え替えています。この時期、夕方になると外に出て作業します。ダグが外に出るのがわかると私もすかさず外へ出て行きます。そして30分くらい、ダグが植物の手入れをするのを見ていたり、ダグに話しかけたりします。

ダグは自分の庭にある木を切り倒して、flower garden や vegitable garden を作りたいそうです。でもそれはできないそうです。なぜかというと、この町ニューパルツは木を大切にする方針なので、木を切るには許可がいるそうなのです。そして許可が下りるのは、@木が病気にかかった時、A木が傾いて危ない時、の2通りだそうです。だから garden にするために木を切ることはできないそうなのです。

さて、アメリカにはこのように市によっていろんな方針があるそうです。そしてニューパルツのように木を大切にする町は、"Tree City USA"と呼ばれるそうです。確かにニューパルツには木がたくさんあります。自分の庭にある木さえ切れないという徹底ぶりには驚きました。確かに散歩していると、芝がきれいに植わっている真ん中に大きな木があったりします。私の部屋からもたくさんの木が見えます。夏はこれらの木のおかげでとても涼しくなります。夏場は友達が来ると庭にあるテーブルで食事をしたりもします。空気がきれいなのが肌でわかる感じです。木が空気をきれいにしてくれるのでしょう。でも時々、ダグのように garden を作りたい人には、少しくらい切らせてあげてもいいのに、、なんて思ったりもします。

お知らせ

昨日からはじめたたまごっちは2歳になりました。今、ぐっすり寝ています(^^)。



5月11日(日) 晴れ & 曇り
甘酒とダグ

昨日、送っていただいた甘酒を作って飲んでいたらたくさんあったので、ダグにちょっとあげることにした。アメリカ人には飲めるかわからなかったので、コップ半分くらいで「嫌いだったら残してね」と言ったけど、「ライスプディングみたいな味でおいしい」と言って全部飲んじゃった。でもダグは私の作ったものには気を遣ってくれるところがあるので、本当においしいのか疑っていた。そこで「よろしければもっとどうぞ」と言ってからしばらくして戻ってみたら、ずいぶんなくなっていた。たぶん、コップ3杯くらいは飲んだだろう。甘酒が大好きな私でもコップ1杯くらいしか飲まないのに。。「本当においしかったんだ!」と驚いてしまった(^^)。

そう言えば私が以前、アンパン(小さ目のもの)を作って「いくつでも食べてね」と15個くらい置いておいたら「おいしいおいしい」と言って、1時間後くらいに戻ってきたら見事に全部なくなっていた(^^)。同じ味のものを一度にたくさん食べられるアメリカ人の底力を見た気がした(^^)。でもやっぱり日本のものをたくさん食べてくれるのは日本人としても嬉しい(^^)。

お知らせ

ミニアルバムの更新はお休みのはずでしたが、以前、取材を受け日記にも書いた留学ジャーナルが発売されたようです。ほそやんさんが画像にしてくださったので、ミニアルバムのコーナーに置きました。ここ、留学ジャーナル・掲載号に行ってみてね(^^)

忙しいと言いつつ、あれこれやった気も、、、(^^;(^^;(^^;




5月10日(土) 曇り ときどき 雨
たまごっち

来週、期末試験で一番忙しい時なので、今日の更新はやめようかと思いましたが(^^;、これは今、どうしても言いたい!!(^^;(^^;(^^;

2週間くらい前、ひょんなことから(^^;、クラスメートの Brett と私の間では「たまごっち」の話で持ち切りになりました。最初、「今、日本ではこんなものが流行っているんだよ」と説明したに過ぎなかったのですが、彼が「それはおもしろい!」と興味を持ち「自分も絶対買う」と言いはじめました。私は最初はそんなに興味もなかったのですが、普段おかしなことばかり話し、私とも結構気のあう Brett がとても興味を持ったので、だんだん欲しくなって「私も絶対に買う」と宣言しました。

ひょんなことから(^^;、アメリカでは「都市では5月1日発売。地方では6月15日発売」と聞いていたので、「こっちのトイザラスでは6月だね、私が日本に帰っている間だ。。(;o;)」と言っていたのですが、なんと Brett がニュージャージーに出張に行った時に見つけた、と言って私に買ってきてくれたのです。嬉しい!!こんなに早く手にはいるとは。。。\(^^@)/\(^^@)/\(^^@)/、、Brett、ありがとう〜\(^^@)/

私は「たまごっち」はニュースで聞いて知っていましたが実物を見たことがなかったので、てっきり名前の感じから「たまご」と「ウォッチ」をかけたのだと思っていたので、腕時計式になっているものと思っていました。しかも最初、英語の名前を知らなかったので、「絶対、"egg watch" という名前だよ」と適当なことを言っていたのですが(^^;、英語でも "Tamagotch" なんですね。しかもキーホルダー。(となるとこのネーミングはどこから来たのだろう?と新たな疑問が、、(^^;)

また、てっきり「一度死んだらおしまいだから、注意して育てなくちゃいけない」と思っていたので、何度でも産めることがわかってびっくりです。Brettとは「私がこっちに戻ってくるのは8月の終わりだから、その前に爆発的な人気がでて売り切れになったら悲しい。買っておいて欲しい」と言っていて、「でも私が帰ってくるまでに育ててくれなかったら、私はたまごっちの死体を引き取ることになる。それはもっと悲しい。」などと話し、対策を練って(^^;いたのです。

今、「たまごっち」が手に入り、どういうものなのかすっかりわかりました。はぁ〜〜、、百聞は一見にしかず、、ですねぇ〜(^-^)。。。試験が終わってから、ゆっくりかわいく育ててみたいと思います。

お知らせ

学校のスキャナーがウィルスにやられ、まだ復旧していないので、今週の「ミニアルバム」はお休みします。m(_ _)m



5月4日(土) 晴れ
国際恋愛図鑑

『「女はいいよな。自分のお金を自分のためだけに使って、いつでも好きなときに会社にバイバイして、あたし、しばらく外国で英語のお勉強してきまーす、と成田から飛んでしまえるんだから。」その見方は単純で表面的だ。華やかで、優雅で、贅沢に見える、あるいはただ日本がイヤになって日本を飛び出しているだけに見える。...留学の影には、社会や家庭に、自分の居場所を見つけることができず、年齢を重なるごとにそれが不利になっていく現実と直面しながら、それでも自分の人生をあきらめきれないで、なんとかこの日本社会で頑張っていきたい、そのための突破口、あるいは足がかりが欲しい、そう考える女性たちの必死な思いがあった。』

まさにこの言葉の通りです。誰でもそれぞれ言い分があるように私にもあります。長いこと、留学した理由がうまく伝えられず、わかってくれない人はどうでもいいのですが(^^;、自分自身さえも納得させることができないような状態が続きました。「居場所がない」「年齢が不利」「人生をあきらめきれない」「なんとか頑張っていきたい」当たり前のような事実ですが、私にはずっと見付からなかった言葉です。だから私は本を読むのが好きなのです。一人で何年間も考えてわからなかった言葉がすんなり見つかってしまうから(^^)

川滝かおりさんの国際恋愛図鑑(廣済堂出版)国際結婚といってもアメリカ人と日本人ばかりではなく、また成功している例ばかりではないのが興味深く感じられました。基本的に外人男性が外見とか内面の女らしさで判断しないで、「仕事している姿が好き」とか「生き生きしている」と言っているところに惹かれました。「やさしい」とか「気がきく」ので好きになるのは日本人男性の特徴でしょうか?(^^;

中で一つ、ばりばりの”大和撫子好き好き”の男性が、アメリカ人女性と知り合って、相手から誘われて戸惑ったり、朝食の作り方を教わったりするうちに結婚に至る、というのは面白かったです。その1ヶ月前まで同棲していた純日本風の彼女と壊れ、このアメリカ人女性のよさをどんどん発見していくところなんてとても気持ちよかったです(^-^)(^^;。まるで私が勝ったかのような錯覚にとらわれ、、、(^^;(^^;(^^;

『家事もそうだけど、実太はもちろん育児にも参加している。いや、参加ではない。分担でもない、協力でもない、つまり、当然やるべきこととして、やっている。...家事や育児はやってみると案外楽しい。とくに料理なんかは、ずいぶん想像的だと思う。気晴らしにもなる。ニッポン男児は、家庭「内」にある楽しみを奪われている、とも、忘れている、とも思う。』彼女の朝食を作る音で目覚めたことしかなかった男性が、ここまで変わってしまえるなんて。。。ステキなことですね(*^^*)

この本は実際の話を基に書かれているそうです。





5月3日(土) 雨
行動力

先日留学ジャーナルで取材していただいた川滝かおりさんが彼女の書いた本を送ってくださいました。国際恋愛図鑑(廣済堂出版)といって、国際結婚をした人達の話が物語風に書かれています。本を読むのは久しぶりで、面白かったこともあり一気に読んでしまいました。

川滝さん自身もアメリカ人との国際結婚をしていますが、国際結婚にはあこがれていたそうです。だから国際結婚にあこがれている人に向けて書かれている向きもあります。私自身は国際結婚にあこがれた時期はないような気がします。それどころかこっちでアメリカ人に聞かれた時に「日本人と結婚したい」と言ったので、驚かれたこともあります。さて、そういう私でもこの本が面白かった理由は、出てくる人が”英語に興味があって自分なりにどうにかしたいと思い、いざという時には行動力もあるけれども、キャリア志向というわけではない”という点にあるような気がしました。自分と重ねあわせることができたのかもしれません。

私が29歳で渡米し、何年もここで勉強していることを知った人は、最初、私がキャリアアップをはかってここで頑張っていると思うようです。でも実際は、そんなに立派な気持ちはあまりありません(^^;。もちろん帰ってからも働くつもりですし、ある程度の人生設計はありますが、「これをやりたい」とか「こうなりたい」というものはありません。「悔いのない人生を送ろうとしているね」と言われたこともありますが、私はこっちに来てからだって、たくさん後悔しています。そもそも全く悔いのない人生なんてあるのでしょうか?

私はよく「行動力がある」と言われますm(_ _)m。確かにある方かもしれません。でもこの種の行動力はいろんなところにあるような気がします。例えば、何も知らないのに自分で一からパソコンを買ってインターネットにアクセスすることができるようになった人、親や配偶者のために自分のやりたいことをあきらめた人、一人暮らしがしたくて始めた人、新しい仕事に挑戦しようとしている人、人生を見つめ直すためにふらりと旅にでる人、何もないのに引越しする人、結婚するため何十回もお見合いする人、一生懸命やりすぎて身体を壊した人、人生をやり直すために離婚した人、引退して新しい人生を始めようとしている人、年齢だけで妥協して結婚しようとしない人、私はこういう人たちと同じくらい行動力がある、と言われたら嬉しいと思います。私の行動力は人より秀でているわけではありません。たまたまやろうとしたことが「留学」という派手なことだったために人の目を引くことはありますが、私は決して「ずばぬけて行動力のある人」ではありません(^-^)。

この本の感想を書こうと思ったら、普段思っていることを書いてしまいました(^^ゞ。この本の感想は明日の日記に書きたいと思いますm(_ _)m



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