..*..*.. 2002年12月30日(月) 晴れ ..*..*.. 私は『大草原の小さな家』が大好きです。日本のファンクラブにも入っています。日本だとNHKのテレビで有名ですが、原作は作者で主人公のローラ・インガルス・ワイルダーが子供時代の生活を描いた本です。 小学校のときに初めて本を読んでから何度も読み直しました。そして、この本はただの物語じゃなくて、19世紀末の開拓民の日常生活が描かれた、貴重なアメリカ開拓史の研究材料にもなっていることを知りました。関連書などがたくさん出ているんですね。10年くらい前に出ていた関連書はだいたい読みました。 その中の1冊に「West From Home」(Laura Ingalls Wilder--HarperCollins Publishers)(和訳:『遥かなる大草原』(田村厚子訳、世界文化社、1989年)という本があります。ローラが48歳のとき、娘のローズを訪ねてサンフランシスコへ行ったときのことが書かれています。ローラはサンフランシスコで見たものを、一緒に来ることができなかった夫のアルマンゾに、毎日のように手紙を書いていました。West From Home は、その手紙集です。
上の写真は、West From Home に何度も出てくるローズの家。今は、ローラやローズとは関係ない一般の方が住んでいるそうです。サンフランシスコの北東に位置するロシアン・ヒルにあります。
ローラの手紙にはよく「Golden Gate」が出てきます。私は読んでいるときは頭の中で、Golden Gate Bridge と解釈していましたけど、このころはまだ、ゴールデンゲートブリッジってできていませんでした。たぶん、西側からは Golden Gate の海が見えたんじゃないかと思います。 私が写真を撮っている間に、この近くに住んでいるらしき人が、観光にきたらしい人が2組も来ました。「いつもはもっときれいなんだけど」と言っていたので、地元では景色のいい穴場の場所なのかもしれません。
右はおなじみのサンフランシスコのケーブルカー。サンフランシスコに観光で来られた方は乗ったことがあるんじゃないかな。Vallejo Street を東へ歩いて行くとぶつかります。ローラは、かなりの道を歩いていたようですが、ときどきケーブルカーを使ったそうです。 ケーブルカー以前は馬が馬車をひいていたそう。ところが1869年の冬の雨の日、急な坂がすべりやすくなっていて、4頭の馬がすべって死んでしまったそうです。それ以降、「この街に馬はかわいそう」ということで、住民はケーブルカーの普及に励んだそうです。 ここを南にちょっと行くとチャイナタウンがあって、ローラはよく歩いて行ったそうです。
ローラがローズを訪ねた1915年は、万博博覧会(Expo)がサンフランシスコで開かれた年です。パナマ運河の開通と1906年のサンフランシスコの大地震から街の再建を祝ったパナマ太平洋万博博覧会(Panama-Pacific International Exhibition)です。Expoは、ゴールデンゲート近くの北側の海沿いで開かれていました。ローラは、この Expo を歩いて何度も見に行っています。 この写真は、当時の唯一のExpoの跡地。ゴールデンゲートブリッジから少し東に位置します。Expoに跡地があることは知らなかったのですが、いっしょに行った Judy が教えてくれました。 このあと、ゴールデンゲートパーク内の、ローラが訪れた「日本庭園」にも行ったのですが、冬のサンフランシスコは夕方5時過ぎにはもうまっくらで、写真は撮れませんでした。他にも見たいところがあるので、また行こうと思っています。 |