眠れない夜


7月 1日(木) 晴れ


「眠れない」なんて何年ぶりだろう?

「起きていたいのに起きられない」っていうのは結構あったけど、「眠りたいのに眠れない」っていうのは、もしかして学生のとき以来か?!(なんちゃって、これは大げさだけど(^^;)

「眠らなくちゃいけない理由が見つからない」っていうのは、考えてみればこわいことね。

で、久しぶりに普段考えないことを考えてみました。いえ、今まで考える必要のなかったこと。

それは、「失う」ってこと。

私くらいの年になると、「これだけは失いたくない」っていうものが誰にでもありますよね。家族とか、地位とか、お金とか、人とか、または目に見えないものかもしれない。

だけど私には、正真正銘、こわいくらい、な〜んにもないんです。いえ、何にもなかったんです、少なくとも去年までは。

だって、私は留学したときにすべてを捨ててきたから。

(ここで、自分を育ててくれた家族とか、自分自身の知識なんていうのは別です。何がどう別なのか、わからない人は永久にわからないままでしょうし、わかる人には説明なしでもわかるでしょうから、ここで説明は省かせていただきますm(_ _)m)

で、私は何が言いたいかっていうと、そういう「何にもない私」が、去年ここ、シリコンバレーに来たあたりから変わりつつある、ってこと。

それはそうよね、「何もない」状態が何年も何年も続くなんて、芸術家じゃあるまいし。

でも私の問題は、その「失いたくないもの」が、私は一生懸命捕まえようとしているのに、どうしてだか、いつもいつも不安定なんです。

ひとつひとつの出来事に対して、怒ったり泣いたり、試行錯誤している自分がいて、そういう感情をすべてなくしてしまえば楽なんだけど、そういう感情が本当になくなってしまったら行き着くところはあるのかしら?

それで気がついたこと。

怒ったり泣いたり試行錯誤してるから、それが自分にとってどれほど大切かってことに気がつく。

それはきっと、自分にとっていいことなんだと思う。ものの価値っていうのは「感情」から生まれる。

...そういう風に思わなくちゃ、心の中では理解しているのに、感情をおさえられない自分をおさえることができない。ただ自分がみじめになるだけだから。








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